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2019.5.8夫婦コミュニケーション

夫とチームメイトになるために大切なこと

子育て世帯で「ワンオペ育児」という言葉を知らない人はほとんどいないでしょう。両立チーム育児ラボが推奨する「チーム育児」は、パートナーとの対話から始まります。チーム育児の中心は子どもと親。当然、ママだけではなくパパも当事者。パパ不在のワンオペ育児では、チーム育児の入り口にすら立てていない状態なのです。
 

両立チーム育児のチームメイトは自分だけではない

両立チーム育児ラボのメンバーである私の夫は、365日休みのない自営業です。だから、使えるものはなんでも使ってきました。車で1時間の距離に住む両親、一時保育にベビーシッター、一緒にご飯を食べるご近所の老夫婦や、お風呂を貸してくれるママ友もいます。ネットスーパーや食材宅配のお惣菜もフル活用。「チーム育児、できてるじゃん!」と思っていたのです。
 
でもそこに夫はいませんでした。
 
夫がベビーシッターの予約を取ってくれているなら、夫がネットスーパーで買い出ししてくれているなら、それはチーム育児です。直接子どもに関われなくてもリモートでできることをやっているなら、必要なものを買い出しできるくらい家庭の状況を把握しているなら、夫も立派な当事者。
 
でも実際のところ、夫は子ども服の収納場所すら知りません。夫は家族外サポーター扱いの不完全なチーム育児でした。
 

なぜ夫を両立チーム育児のチームメイトにする必要があるのか?

一人っ子で子どもが小さいうちは、夫不在だとしても力技で乗りきれるかもしれません。でも子どもが大きくなってくると、しつけや教育で悩むことが増え、パートナー不在の育児は困難になる場合が多いです。下の子が生まれれば、日常のお世話すら大変になります。「今なんとかなっているから」「仕事復帰して忙しいし、夫とはあとでいくらでも話せるから」とパートナーシップをおろそかにしていると、いずれそのツケが回ってくることになります。
 
夫をチームメイトにするのを勧めるのにはもうひとつ理由があります。夫が当事者になると、妻の罪悪感を和らげてくれるからです。
 
女性はただでさえ、お金を払って人の手を借りることに罪悪感があります。ベビーシッターや家事代行サービスを検索しながら、「家事を人に頼むなんて主婦失格かも」「大切な子どもを人に預けてまでやりたいことって何だろう」「第三者を自宅に入れるのは嫌だな」なんて思いと戦っているのです。
 
そんな迷いを抱えながら背中を押してもらいたくて夫に相談しても、当事者でない夫は追い詰められている妻の気持ちがわかりません。悪気なく「ベビーシッターってなんでそんなに高いの?」「知らない人を家に入れるの嫌だよ」「育休中なのに家事代行使うの?」などトドメをさしてきます。夫が当事者であれば家事育児の大変さに理解があり、お互いの負担軽減のために罪悪感を感じることなくスムーズにサービス検討に入っていけそうです。
 

まずは、夫の目を見てたわいもない会話からはじめよう

両立チーム育児ラボでは、夫をチームに引き込むためには「いきなり家事育児の分担をしない」ようすすめています。チームなら家事育児は公平に分担されていて当然ですが、パートナーシップがぐらついている状態で家事育児分担をしても、お互いが納得感を持っていない状態になってしまう可能性が高いからです。
 
まずは夫婦でたわいもない会話をするところから。目を合わせて話すところからスタートし、お酒を飲みつつ雑談する、子どもを預けてデートしてみるなど、徐々にチームの基盤を作っていくことをおすすめしています。
 
「今」が大変なのに、ゆっくり基盤なんて作っていられない!という気持ちもわかります。でも「相手に家事育児の大変さをわかってもらいたい」という気持ちで家事育児分担を提案すると、失敗する可能性が高いです。

夫の立場からすれば、「子どもができたから一生懸命働かなくては」というプレッシャーもあるのかもしれません。
 
「夫は何もしてくれない」
「妻はいつもイライラしている」
 
そんな状態で家事育児の分担を持ちかけても、泥仕合になることは目に見えています。仕事が忙しい働き盛りの私たちは、夫婦間の会話が減り、業務連絡になりがちです。だからこそ、たわいもない会話からはじめてみませんか?互いに「俺の方が/私の方が大変!」というマウントを取らず、建設的に言い合えるスタンスを築くことを目下のゴールにしましょう。
 

「私は大変。だからあなたも大変になって」では何も解決しない

そもそも、家事育児を夫婦二人で分担する必要はありません。「私はこんなに大変なのだから、分担して私をラクにして」ではなく、「私は大変、あなたも大変。だから外部の人やサービスに頼って、楽しく暮らせる余白を作ろう」という方向に舵を切ることが大事です。

そのためにも基盤をしっかり作りましょう。我慢をしたり、ケンカをするのでもなく、互いの特性と弱みを補っていくスタンスをとることで、どのように外部に頼るのか決める際も建設的な話し合いができ、それぞれの家庭らしいチーム育児を作り上げていくことができます。

どちらが正しいのかではなく、どちらにも正しい部分はある。そんな意識で話し合いができれば、今後子どもの思春期や進路の悩みにも、夫婦で立ち向かっていけるはずです。

両立チーム育児ラボのメンバーとぜひ一緒にがんばっていきましょう!

 
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この記事を書いた人 ノグチ ミハル

3歳1歳の母。テレビ局専門の人材派遣会社でコーディネーターとして勤務。パラレルキャリアでライターとしても活動中。コンビニを経営する夫の廃業を機に、365日ワンオペ生活に終止符を打つべく、両立チーム育児ラボではパートナーシップをテーマに奮闘している。
note:https://note.mu/haru32321